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この記事では、ブルーベリー研究家の福田先生に、土づくりのポイントについて教えてもらいました。
ブルーベリーの詳しい育て方は、こちらの記事で!
ブルーベリーのおすすめ品種はこちらをチェック
家庭菜園歴40年!福田俊先生にお話をうかがいました
東京農工大学農学部農学科卒。菜園家。ブルーベリー研究家。「どうすればおいしい野菜がたくさん採れるか」「いかにラクで楽しい野菜づくりができるか」を追求し、「フクダ流」自然農的有機栽培を実践。16平米という限られたスペースの市民農園で、年間50品目以上の野菜を有機・無農薬で栽培。監修を務めた家庭菜園誌や著書も多数。ブルーベリーとの出会いは学生時代。「日本のブルーベリーの父」と称される岩垣駛夫博士のもと、ブルーベリー栽培について学ぶ。2006年には、ウッダードとティフブルーを自然交配させた新品種「フクベリー」が、農林水産省品種に登録される。
関連サイト
HP:http://www.fukuberry.com/
Youtube:https://www.youtube.com/user/f104ryo/featured
Instagram:https://www.instagram.com/fukuberry104/?hl=ja
Twitter:https://twitter.com/29da104
facebook:https://www.facebook.com/toshi.fukuda.73
著書
『市民農園1区画で年間50品目の野菜を育てる本』(学研プラス)
『フクダ流家庭菜園術』(誠文堂新光社)
『福田さんのラクラク大収穫!野菜づくり』(学研パブリッシング)
ブルーベリーの土は「水もち・水はけ・酸性」が重要
ブルーベリーの土で最も重要なのが、酸性であるということ。土壌酸度で表すと、pH4~5の強酸性の土が適しています。ブルーベリーの栽培品種は、「ハイブッシュ系」と「ラビットアイ系」に分かれますが、ハイブッシュ系のほうがより酸性の強い土を好むため、pHは4前後が目安。ラビットアイ系は、pH5前後の土が適しています。また、ブルーベリーを健康に育てるためには、水はけの良さも大切です。ブルーベリーが枯れる原因でよくあるのは、水はけの悪さによる根腐れ。かといって、水切れさせるのも厳禁です。特に夏場は乾燥すると、果実がシワシワになってしまいます。排水性と保水性のバランスがとれた土で育てるようにしましょう。
さらに、ブルーベリー栽培には有機物に富んだ肥沃な土壌であることも重要。やせた土に植え付ける場合は、最初に土壌改良をしっかりと行うのが肝心です。
ブルーベリーの土の配合とピートモス
ブルーベリー栽培に欠かせないのが、土壌改良材のピートモスです。ピートモスを加えることで、アルカリ性に傾いた土を酸性にすることができます。ピートモス
ピートモスは、コケ(苔)類などが蓄積してできた泥炭(ピート)を乾燥させた資材で、強酸性であることが最大の特徴。ブルーベリーを始めとする、酸性土壌を好む植物の栽培によく使われる園芸資材です。また高繊維質であることから、水分と肥料分を蓄えやすく、通気性に優れたふかふかの土にすることもできます。さらに、コケなどの植物が原料のピートモスは有機質を豊富に含むため、植物が健康に育つ肥沃な土壌に改良できるというメリットも。ブルーベリーには「酸度未調整」のピートモスを!
土壌の酸度矯正でピートモスを使うときに注意したいのが、酸度未調整のものを選ぶということ。ピートモスには酸度調整済みのものもあるので、パッケージや商品説明をチェックしてから購入するようにしてください。十分吸水させてから使う
ピートモスを使用する際は、よく水を吸わせてから使うのがポイントです。圧縮乾燥したピートモスは水を弾いてしまい、なかなかなじまないので、バケツなどに入れてよく混ぜながら吸水させましょう。使用量は、ブルーベリーの苗1本に対して20~30L程度が目安です。・内容量:約225L(圧縮/約107L、復元時/約200L)
近年疲れ気味だったブルーベリーの周りに肥料ともどもすき込みました。
品質はよい感じです。
またギッシリ詰めったパッキングなので固くはなっていますが、乾燥しているので崩せばホロホロとなり使い勝手も良好です。
但し袋が大きく重いので抱えるわけにいかず、掴むところもなし。手で作業するのは難儀かもしれません。
出典: Amazon
ピートモスについては、こちらの記事で詳しく紹介しています!
土の配合(割合)
ブルーベリーの土はピートモスだけでもOKですが、赤玉土もしくは鹿沼土をブレンドするのもおすすめです。ピートモスはカラカラに乾燥すると、水を弾いて吸収しにくくなってしまうため、保水性のある赤玉土や鹿沼土を加えることで水分が保ちやすくなります。また、赤玉土はpH5~6の弱酸性、鹿沼土はpH4~5の酸性のため、酸性土壌を好むブルーベリーの栽培には最適。排水性と通気性にも優れるので、水はけの良い土にすることができます。
赤玉土と鹿沼土については、こちらの記事をチェック!
ブルーベリーの土づくりの方法
ブルーベリーの苗を植え付ける適期は、3~4月もしくは10~12月。土づくりは、苗を植え付ける直前でOKです。Step1. ピートモスを水になじませる
大きめの容器にピートモスを入れ、水をかけてからよくかきまぜます。Step2. 土に穴を掘る
苗を植え付ける位置に、深さ30cm、直径60cmほどの穴を掘ります。ブルーベリーは、根を縦よりも横に伸ばす植物なので、深さよりも幅を取ると良いでしょう。Step3. ピートモスを穴の半分まで入れる
穴の半分が埋まる程度、ピートモスを投入します。さらにスコップで、堀り出した土とピートモスを混ぜ合わせましょう。Step4. 残りのピートモスを穴に載せる
残りのピートモスをそのまま穴の上に載せます。このとき、酸度計でpHをチェックすると良いでしょう。pH4~5であればOKです!・サイズ:幅47×奥行47×高さ160mm
・材質 本体:ABS樹脂
・質量:100g
鉢植えブルーベリーの土壌管理用として購入しました。
電池不要で、使用前の較正も必要ないので、簡単に測定できました。
手持ちの別メーカーの酸度計とも比較しましたが、同じ値が表示されたので、計測値は正確だと判断されます。
ボルタ電池と同じ仕組みですので、使用前に電極を良く磨いて酸化膜を除去することが、キーポイントのようです。
出典: Amazon
Step5. ブルーベリーの苗を植え付ける
苗木を鉢から抜き取り、根鉢を軽くほぐします。ピートモスを載せた穴の中央を根鉢が入る程度堀ったら、苗木を植え付けましょう。Step6. ぼかし肥料か油粕を与える
苗の株元に、ぼかし肥料または油粕をひと握りほどまきます。ぼかし肥料と油かすについては、こちらの記事をチェック!
Step7. バークチップで株元をカバーする
土の乾燥を防ぐために、株元にバークチップを載せてマルチングします。ブルーベリーを鉢植えにする場合
鉢植えの土
水をよく含ませたピートモスと赤玉土、もしくは鹿沼土を8:2の割合で混ぜ合わせておきます。または、あらかじめpHが酸性に調整されている市販のブルーベリー専用土もおすすめです。鉢に土を入れたら中央に苗木を植え付け、最後にたっぷりと水やりをします。ブルーベリーを植え付けた鉢は、できるだけ日当たりの良い場所に置きましょう。
・内容量:12L
・主原料:ピートモス、赤玉土、鹿沼土、イオウ加工砂
鉢のサイズ
使用する鉢やプランターは、10号鉢以上のできるだけ大きいものを選びましょう。それよりサイズが小さいと、すぐに土が乾いて水切れを起こしてしまいます。また、風で倒れやすくなるというデメリットも。おすすめのプランターは、こちらの記事で紹介しています!
ブルーベリーの土壌改良の方法
育てているブルーベリーがなんだか元気がない…そんなお悩みはありませんか?ブルーベリーの生育が悪くなってきたら、土壌に問題があるのかもしれません。土壌改良を行って、コンディションを整えましょう!福田流!水持ち・水はけ改善テクニック
土壌の水持ちを良くするには、イネ科やマメ科の草を生やして共生させる「草生法(そうせいほう)」もおすすめです。草の根が土中で伸びることで、水の通りや水持ちの良い土になります。乾燥する日が続いても、保水性は抜群ですよ!
水はけの悪い土壌の場合は、高畝にすると排水が良くなり、ブルーベリーの根に酸素が行き渡るようになります。