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サカタフェア2020で発見!農作業の軽減や安定出荷につながるレタス、ブロッコリー、カボチャ


2020年1月10日に開催された「サカタフェア2020」。花や野菜のオリジナル品種がたくさん展示されていました。その中から、特に注目すべきレタス、ブロッコリー、カボチャの品種を厳選してご紹介します。農作業の軽減や安定出荷につながるものもありますよ!
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サカタフェア注目の野菜

撮影:AGRI PICK編集部
サカタフェアは、40年以上続くサカタのタネの商談会です。毎年1月に行われ、新しい商品や企画に加え、花や野菜のオリジナル品種などが数多く展示されます。

2020年1月10日に開催された「サカタフェア2020」のテーマは「シン・世界」。「新」=新商品・新提案・新価値観、「進」=未来へつなげるビジネス、「賑」=活気のある農園芸ビジネスを体現するというコンセプトです。
AGRI PICK編集部が「サカタフェア2020」で見つけた話題の野菜をご紹介します!

高冷地の初夏どりに!肥大力と結球性、耐病性に優れた玉レタス「ぺネトレイト」

ペネトレイト
撮影:AGRI PICK編集部
新しく発売される玉レタス「ぺネトレイト」は結球レタスの主流タイプであるサリナス系の極早生品種。高冷地、冷涼地の初夏どりに向いています。特徴は肥大力、結球力に優れ、扁円型に結球すること。扁円型に結球すると、収穫や箱詰めがしやすいというメリットがあります。レタスは重くなり過ぎても等級が下がってしまうのですが、「ペネトレイト」は大きくなっても中が詰まり過ぎないことや、近年の高温化で5~6月にも被害が出てきている根腐病に強いというメリットもあります。

ブロッコリー「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」

色々なブロッコリー
撮影:AGRI PICK編集部
日本国内において、高いシェアを誇るブロッコリー品種に「おはよう」があります。「おはよう」に次ぐ品種として、「こんにちは」と「こんばんは」が発売になりました。これらのブロッコリーは、紫色になる原因の色素であるアントシアンが含まれていないアントシアンフリー品種で、濃い緑色で高品質の花蕾が収穫できます。また、花蕾はドーム形状で安定し、小粒です。寒さに強く、安定した品質で出荷できます。

3種のリレーで安定した出荷を

サカタのタネでは、「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」を組み合わせたリレー出荷を提案しています。「こんにちは」は「おはよう」と比べると10~14日ほど晩生のため、同時に植えることで、「おはよう」との時期をずらした収穫が可能になります。また、厳寒期には低温伸長性と肥大力のある「こんばんは」を栽培することで、安定して出荷することができるのです。

播種後95日前後で収穫できる「おはよう」

ブロッコリー「おはよう」
撮影:AGRI PICK編集部
花蕾が小粒で、美しいドーム型をしています。低温時にもアントシアンの発生がなく、茎の空洞症も少ない品種。栽培適応性が高く、播種期や収穫期の幅が広いです。

播種後105~110日で収穫できる「こんにちは」

ブロッコリー「こんにちは」
撮影:AGRI PICK編集部
基本的な特性は「おはよう」と似ています。熟期が「おはよう」と比較して10日~14日ほど晩生。濃い緑色が美しい品種です。

播種後150日前後で収穫できる「こんばんは」

ブロッコリー「こんばんは」
撮影:AGRI PICK編集部
低温伸長性があり、1月~2月どりに適した品種です。

加工用に適した「グランドーム」

グランドーム
撮影:AGRI PICK編集部
ブロッコリーは、近年加工用の需要が増加しています。加工用には、収量を多くする必要があることから、花蕾の肥大性に優れた「グランドーム」が適しています。大きくなっても、品質が良いことが特徴です。

栗カボチャ「ブラックのジョー」

ブラックのジョー
撮影:AGRI PICK編集部
濃厚な甘みとほくほくとした栗のような食感をもつ栗カボチャ。カボチャは収穫後、乾燥させて甘みを増すために一定期間貯蔵しますが、この間、皮の色が薄くなることが多いのが難点でした。「ブラックのジョー」は変色が少ないため、皮が黒々とつややかで見栄えが良く、果肉の黄色との対比が際立ちます。「黒い(ブラック)の皮の色が、常(ジョー)に保たれる」ため、このような命名となりました。

「あしたのジョー」とのコラボも

ブラックのジョーキャンペーン
撮影:AGRI PICK編集部
(C)高森朝雄・ちばてつや/講談社
サカタのタネでは、「ブラックのジョー」をより多くの人に知ってもらうために、漫画「あしたのジョー」とのコラボを行っています。このキャンペーンは大変好評とのこと。

新しい品種が農業の課題を解決する

さまざまな品種のレタス
撮影:AGRI PICK編集部
気候変動、人手不足、高齢化など、農業の現場にはさまざまな課題があります。このような課題の解決に向けて、多くの研究が重ねられ、どんな天気でも安定して作れる品種、人手がなるべくかからない品種などが作り出されていることがわかりました。今回、紹介したのはほんの一部。サカタのタネのウェブサイトでは多くの品種が紹介されていますので、チェックしてみてはいかがですか?

サカタのタネ

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この記事の筆者:
神山 朋香

大学卒業後、地方公務員として消費者教育や労働福祉の普及事業に従事した後、AGRI PICK編集部に。AGRI PICKでは、新規就農に役立つ情報などを執筆しています。

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