これからトラクターの購入を考えている方に向け、トラクターのメーカーごとの特徴を紹介します。
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国内でトラクターを販売している主なメーカー
はじめに、国内でトラクターを販売している主なメーカーについて説明します。生産国 | メーカー |
国内 | ・クボタ ・ヤンマー ・イセキ ・三菱マヒンドラ農機 |
海外 | ・フェント ・マッセイファーガソン ・ジョンディア ・クラース ・デドン ・ニューホランド など |
国内メーカーのトラクターの特徴を比較
国内でトラクターを製造・販売するクボタ、ヤンマー、イセキ、三菱マヒンドラ農機の4社それぞれの特徴について見ていきましょう。クボタ|日本・中国・タイでトップシェア
日本、中国、タイの3カ国で農業機械のトップシェアを誇るメーカーです。トラクターの世界総生産台数(累計)は400万台以上。世界各地でクボタのトラクターが活躍しています。オレンジ色の車体とクボタの「K」のエンブレムが目印。先進的なトラクターの開発にも積極的で、リモコン操作で無人自動運転作業が可能な「アグリロボトラクタ」、直進アシスト機能付きで作業の負担を軽減する小型トラクターも販売しています。
小さな圃場から大きな圃場まで対応するラインアップの豊富さも魅力的。最小馬力は10.5、最大馬力は170まであります。
事故を未然に防ぐため、1990年代に販売していた後付け用安全フレーム・シートベルトのキットを復刻販売。
ヤンマー|ロボットトラクターで作業効率アップ
赤いボディとアルファベットのVを縦に二つ並べたような「ヤンマーマーク」のエンブレムが光るメーカーです。クボタ同様、生産者の負担を軽減する機能を搭載したトラクターも販売しています。衛星を利用して自動運転ができるオートトラクターや、人を乗せずにタブレットだけでコントロールできるロボットトラクターも販売中。馬力は13馬力から113馬力まであります。
イセキ|250馬力を超えるトラクターもラインアップ
青色のボディのイセキは、海外メーカーのように馬力の高い商品を販売しています。最小馬力は13.5、最大馬力はなんと280.1馬力もあります。作業条件の変化でエンジンにかかる負荷が変わる場合でも、自動でエンジンの回転数を調節して走行速度を維持し、さらに消費燃料と騒音を最小限に抑えるダイナミックトラクタマネジメント機能付きのトラクターや、タブレット端末から日頃の作業管理、機械管理情報を記録し分析できるISEKIアグリサポートなど、ICTを活用した先端農業にも対応できるトラクターを販売しています。
三菱マヒンドラ農機|小型トラクターが充実
小型トラクターのラインアップが豊富な三菱マヒンドラ。13馬力から30馬力までの小型トラクターだけでも5種類販売する充実ぶり。最大馬力はクローラトラクターの138.8馬力。大型で馬力のあるGR・GV・GVKタイプは、走行モードとPTO作業モード、けん引作業モードの3種類が選択できる自動変速Gマチック付き。油圧揚力6,100キロで、4連プラウも楽々持ち上げます。海外メーカーのトラクターの特徴を比較
海外メーカーのトラクターは、国内メーカーのトラクターよりもとても大きいイメージがあります。機能性や操作性にも違いがあるのでしょうか。フェント
フェント(FENDT)は、ドイツの農機メーカーのトラクターです。車体が対向車線をはみ出すほどの大きさが特徴。価格も高く、耕作面積が大きい北海道の畑作農家・酪農家が使用しているイメージがあります。165馬力以上のF700シリーズの最大揚力はリア10,500キロ、フロントとリアの両方に作業機を装着できます。マッセイファーガソン
アメリカのメーカーが販売するマッセイファーガソン。トラクターのキャビン内の操作装置は一般的に年々複雑化の傾向にありますが、マッセイファーガソンの操作装置は、作業効率を高めるためにとてもシンプルに作られています。MF7700シリーズのExclusiveバージョンには、トラクターの情報の記録やけん引作業機のコントロールなどを行うディスプレイ「デートロⅣ」が標準装備されています。ジョンディア
ジョンディアはヤンマーが輸入販売を行うアメリカのトラクターです。ヤンマーが販売するジョンディアは95~310馬力と大型のものばかり。操作パネルは日本語表示なので、安心して使えるのもポイントです。広々としたキャビン内に、小さな冷蔵庫がついたシリーズもあります。トラクター購入時の留意点
トラクターを購入する際は、使用用途、圃場や作業機の大きさに合わせたマシンを選ぶとともに、購入時の予算とランニングコストについても留意しましょう。用途と圃場の広さによって選ぶ馬力が変わる
どんな作物を作るのか、何の作業に使うのか、作業機はどのようなものを付けるのか、これらが定まっているのなら、自分にとって必要なトラクターの馬力がわかります。大きな作業機を付けて広い圃場を耕すのなら大きなトラクターが必要ですが、小さな圃場で作業機も小さなものを使うのなら、小回りが利く10馬力程度のトラクターでも間に合うかもしれません。詳しくは、農機具販売店に相談してみましょう。
ランニングコストを考える
海外メーカーのトラクターは、購入時の価格だけでなく、修理費用やメンテナンス費用も高くなりがち。初めてトラクターを購入するのなら、修理部品もすぐに手に入る日本のメーカーのトラクターがおすすめです。中古という選択肢も
トラクターは何十年も使える農作業機です。中古でも、まだまだ働けるトラクターはたくさんあります。中古のトラクターの選び方については、こちらの記事をご覧ください。トラクターは使用用途と圃場の広さに合わせて選ぼう
圃場が小さく区切られている水田などで利用する、小型のトラクターが欲しいなら、クボタ、ヤンマー等国産トラクターを、広大な土地で3連・4連プラウなど大型の作業機を使うのなら、国産トラクターのハイスペックモデルや海外メーカーのトラクターを選びましょう。デザインの好みで選ぶのも手です。気に入ったデザインのトラクターがあると、日々の作業の楽しさがアップします。