桜の挿し木の成功率やおすすめの品種は?
桜の挿し木の成功率
成功率は7割~8割といわれています。ただ、これはプロが挿し木を行うときの話。ご家庭ではコツを掴むまで根気が必要です。挿し木におすすめの品種
ヤマザクラ系統がおすすめ。春になるとあちこちで見かける定番品種「ソメイヨシノ」も、挿し木で増やしやすい桜です。桜の挿し木の時期は?
挿し木は年中行えるというわけではなく、適した時期を選ぶ必要があります。ほかの植物と同じく、桜も葉が付いていない状態で行う「枝挿し」と、葉付きの枝で行う「緑枝挿し」が可能です。枝挿しの適期は3~4月下旬、緑枝挿しの適期は6月中旬~7月中旬になります。
挿し木から根が出るまでの期間は?
挿し木の第一関門は、切り口から発根させること。発根までに1~2カ月、長いときには3カ月ほどかかります。以下の手順を参考に、土が乾かないよう管理しましょう!桜の挿し木の方法
用意するもの
挿し穂
親株から挿し木用に取った枝を「挿し穂」と呼びます。挿し穂には、緑色の若い枝を選びましょう。木化した茶色い枝は挿し木の成功率が低くなります。春の時期に行うなら新芽が付いている枝、初夏に行うならその年に新しく伸びた若い枝を使いましょう。幹の胴から生えている緑がかった若い枝は挿し穂に適しています。用土
挿し木に適している土は、鹿沼土や赤玉土など、肥料分がなく通気性のいいものです。「栄養がないんじゃないの?」と思うかもしれませんが、むしろ土の中に栄養分・肥料分があると根が出づらかったり、発根してもすぐ枯れてしまうことがあります。そのため、あらかじめ肥料分が配合されている園芸培養土の使用は避けてください。鉢
通気性のいい容器を使用します。育苗ポットや素焼きの鉢、ピートポットなどがおすすめ。 ゴシレ ラウンドピートポット
挿し穂の発根後、そのまま土に埋められるピートポット!ポットは土で分解されます。植え替えの必要がないので、根を傷めにくいですよ。
・ポットサイズ:直径8×高さ8cm
・内容:50個
・ポットサイズ:直径8×高さ8cm
・内容:50個
発根促進剤
発根促進剤を使用することで、挿し木の成功率がかなり上がります。 住友化学園芸 ルートン
挿し穂の切り口に塗ることで、発根率アップ!桜を含む花木や庭木全般、観葉植物、草花に使えます。
・容量:15g
・容量:15g
挿し木には、必需品
本当に、挿し木が上手く出来る。
楓さえ、挿し木が出来た。
出典: Amazon
挿し木の手順
Step1. 挿し穂を準備
挿し穂の長さは10cm前後くらいが望ましいです。葉は先端から1~2枚だけ残し、あとは取り除いてしまいます。残した1~2枚の葉も、上3分の1をカットしましょう。これは葉から水分が放出される「蒸散」を抑えるためです。Step2. 水揚げ
カットした挿し穂は、水を入れた花瓶やペットボトルに2~3時間くらい挿し、水を吸わせましょう。「水揚げ」という作業です。この間、挿し穂はできるだけ乾燥させないでください。Step3. 用土の準備
容器に赤玉土や鹿沼土などの用土を入れ、湿らせます。挿し穂の切断面が傷付かないよう、あらかじめ土に割り箸で穴を空けておきましょう。Step4. 挿し穂を固定
水揚げした挿し穂の断面に発根促進剤を塗ります。空けておいた用土の穴に挿し穂を挿入し、手で押さえてぐらつかないよう固定してください。挿し木の管理|水やり・日当たり
水やり
挿し木はとにかく乾燥させないことが大切です。挿し木を行った最初の数日は、たっぷりと多めに水やりします。徐々に量を減らしていきましょう。日当たり
カーテン越しの明るい日陰や、半日陰で管理します。日当たりが良過ぎると乾燥してしまうので、直射日光は避けましょう。しっかりと根付くまで、室内など風の当たらない場所で管理するのがおすすめです。ペットボトルで育苗ポットを作ろう!
水耕栽培でも何かと活躍するペットボトル。挿し木では、育苗ポット(容器)代わりにできちゃうんです!作り方
Step1. ペットボトルを半分にカット
空のペットボトルを用意し、真ん中でカットします。飲み口側(上半分)は鉢、底のほう(下半分)は水受け皿になります。Step2. キャップに穴を空ける
ドリルやキリなどで、ペットボトルのキャップにシャワーヘッドのように穴をいくつも開けます。Step3. 組み立て
穴を開けたキャップを飲み口に装着し、ひっくり返して水受け皿代わりの底側(下半分)に重ねます。Step4. 土を入れる
飲み口側に土を入れます。あとは普通の容器と同じように挿し穂を立て、乾かさないように管理。この方法なら受け皿付きなので、家の中でも管理できますよ。挿し穂は入手場所と乾燥に気をつけて!
「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」という言葉があるように、桜は切り口から腐りやすい植物です。むやみに挿し木用の枝を取らないようにしましょう。また公園や土手で勝手に枝を取ってくることも絶対にしてはいけません。人の家から分けてもらうときは、持ち帰るまでに乾燥させないよう注意。挿し木の大敵は「乾燥」です!編集部おすすめ記事
紹介されたアイテム
プロトリーフ 硬質鹿沼土
ゴシレ ラウンドピートポット
住友化学園芸 ルートン