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この記事では、そんな秋植えジャガイモの品種や春植えとの栽培方法の違いなどについて紹介していきます。野菜種子のプロが選んだ、おすすめの品種ランキングもぜひチェックしてみてくださいね!
畑や庭でジャガイモを栽培する方法は、こちらの記事で!
プランターでジャガイモを栽培したい人は、こちらをチェック
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秋植えジャガイモの特徴|春植えとはどう違う?
ジャガイモの栽培には、春先に植え付けて初夏に収穫する「春植え」と、夏の終わりに植え付けて初冬に収穫する「秋植え」の2つがあります。栽培時期によって「春ジャガ」「秋ジャガ」と呼び分けることもあります。春植えと秋植えの大きな違いは、栽培できる品種。ジャガイモには、収穫後、一定期間芽を出さずに休眠する性質があり、その期間は品種によって異なります。春植えはどの品種でも育てられますが、秋植えに向いているのは、特に休眠が短い「デジマ」など一部の品種で、春植えに比べると品種数は少なくなります。「男爵」や「メークイン」などの一般的に知られるジャガイモは休眠が長く、ほとんどが春植え専用です。
秋植えジャガイモの育て方と注意点
育て方は春植えも秋植えもそれほど変わらないので、春に育ててうまくいった方も、そうでない方も、ぜひもう一度挑戦してみてください。ジャガイモの基本的な育て方は、こちらの記事で詳しく紹介しています。そのほか、秋植えジャガイモならではの栽培のポイントがこちらです。
Point1. 植え付け時期を守る
秋植えジャガイモは、8月下旬から9月上旬の2週間ほどの間に植え付けをします。早過ぎると暑さで種イモが傷みやすく、遅れるとイモが生長する前に冬の寒さがやってきて、十分な大きさに生長しない可能性があります。種イモが出回る期間も短いので、早めにお店やネット通販をチェックして、確実に入手しましょう。Point2. 種イモは丸ごと植える
ジャガイモは、種イモと呼ばれる植え付け専用のイモから栽培を始めます。春植えの場合、大きな種イモは切り分けて植えますが、秋植えは暑い時期にスタートするので、芽が出る前に切り口から傷んでしまう可能性があります。種イモはできるだけ切らずに、丸ごと植えるようにしましょう。Point3. とり遅れに気をつける
天候や気温にもよりますが、秋植えのジャガイモは11月下旬から12月上旬頃に茎が枯れて倒れ始め、収穫期を迎えます。この頃になると朝晩に霜が降り始め、何度も霜に当たると、土の中のイモが傷んでしまうので、とり遅れに気をつけましょう。1~2回霜に当たる分にはそれほど心配ありませんが、本格的な寒さが来る前に収穫するのがベストです。野菜種子のプロ厳選!おすすめの秋植えジャガイモBEST5
ここからは、おすすめの秋植えジャガイモの品種ベスト5をランキング形式で紹介していきます。
ピックアップしてくれたのは、種子販売会社「株式会社グリーンフィールドプロジェクト」で代表取締役を務める、松崎英(ひで)さんです!
株式会社グリーンフィールドプロジェクト
有機認証の中でも厳しいとされる「ヨーロッパ有機認証」を取得した、有機種子を輸入・販売。2017年には、日本の固定種を残すことを目的とした「SAVE THE SEED (セーブ・ザ・シード)プロジェクト」を開始。「有機栽培するなら、その種も有機種子であってほしい」という思いから、日本での有機種子の普及に尽力しています。
HP:http://gfp-japan.com/
5位「農林1号」
GFP松崎さん
ばれいしょ(馬鈴薯)の元祖品種。農林省にばれいしょとして初めて新種登録されたことから「農林1号」と命名されました。ぜひ家庭菜園で育てて、ジャガイモの先祖の味を堪能してはいかがでしょうか。男爵系のホクホクした食感でうま味もしっかりとあり、おいしいですよ!
4位「ニシユタカ」
GFP松崎さん
とにかくたくさん収穫したいという人には、「ニシユタカ」をおすすめします。早期肥大性に優れた多収性品種で、肉質はねっとりとしていて固いのが特徴。秋植えのジャガイモで、メークインの代わりを探している人にも!
3位「ドラゴンレッド(西海31号)」
GFP松崎さん
珍しいジャガイモを育ててみたいという人におすすめなのが、「ドラゴンレッド(西海31号)」です。表皮だけでなく、果肉まで赤い秋植えの品種は、ほかにあまりないかと思います。やや固い肉質なので、いろいろな食べ方が楽しめるのもいいですね。
ドラゴンレッド(西海31号)
表皮も果肉も赤いジャガイモです。やや小ぶりで皮は薄く、メークインのようにすべすべとしています。薄くスライスして揚げれば、紫色のポテトチップスに!
・内容量:1kg
・内容量:1kg
2位「アンデスレッド」
GFP松崎さん
赤皮ジャガイモの定番です。果肉は黄色で、加熱するとホクホクとした食感が楽しめます。育てやすく、収穫量が多いのも魅力の品種です。
アンデスレッド
赤い表皮に鮮やかな黄色い果肉が特長の「アンデスレッド」。加熱するとホクホクで甘い味わいが楽しめます。煮込むと崩れやすいので、ポテトサラダやコロッケに!
・内容量:500g
・内容量:500g
1位「ながさき黄金」
GFP松崎さん
「ながさき黄金」は2017年に栽培が解禁された、まだ新しい品種です。「インカのめざめ」に似た系統で、ホクホクでしっかりとした甘味を感じられます。食べた人のに感想を聞くと「秋植えジャガイモの食味としてはNO.1!」という人が多いです。「インカのめざめ」よりは肥大性に優れるので、収穫性もある程度あるジャガイモです。
ほかにもまだある!人気の秋植えジャガイモ品種
ここからは、人気の秋植えジャガイモの品種を紹介します!カレーなどの煮込み料理に|デジマ
出島(デジマ)
40年以上前から栽培されている秋植えの定番品種で、長崎県で育成されたことから、名前は長崎の出島に由来しています。デンプン質が多くてホクホク感があり、カレーや肉じゃがにぴったり。芽が浅く表面がなめらかで、皮むきも楽にできます。
・内容量:1kg
・内容量:1kg
ポテトサラダや粉ふきイモに|キタアカリ
キタアカリ
ホクホクして甘みがあり、ポテトサラダやジャガバターにぴったり!ほかの秋植え品種に比べてやや病気に弱いので、数年間ナス科野菜を栽培していない場所を選び、きちんと酸度調整をしてから植え付けましょう。
・内容量:1kg
・内容量:1kg
コロッケや肉じゃがに|アイユタカ
春植えのジャガイモの品種はこちらの記事で!
冬の食卓においしいジャガイモを!
秋から冬の初めにかけては、たくさんの野菜が収穫できる季節。ぜひ、そのラインナップにジャガイモも加えて、食卓を豊かに彩ってくださいね。光や湿気に当たらないように新聞紙で包み、涼しく風通しの良い場所に置けば、1~2カ月ほど保存することができますよ。紹介されたアイテム
ドラゴンレッド(西海31号)
アンデスレッド
出島(デジマ)
キタアカリ
アイユタカ